南アルプス  笹山 (黒河内岳)   山梨百名山



登頂日: 2012/7/15-16
天気 :曇り、時々雨、時々晴れ、後晴れ   / 気温: 24〜8℃

コース:

 1日目:10:30 奈良田→10:50 登山→山の神→12:50 水場入→13:10 (昼食) 13:35→15:15 ガレ場上のテン場→17:15 笹山南峰→テント設営

 2日目:4:20 テント→4:30 笹山北峰5:00→5:10 テント(朝食1)6:20 →7:45 ガレ場→8:50 水場入口(朝食2) 9:15 →山の神→登山口→10:50 奈良田


北→


難易度   : 上級 【体力:4.5 技術:3】※1
総歩行時間 : 10時間20分(登り 6時間30分 下り3時間50分)※2
お薦め度  : ★★★


※1 ツチフォト基準に則り"エキスパート"ではなく"上級"とした。

・かつては山奥深く人の立ち入る事が困難な山であったが、奈良田から山頂を結ぶ直登ルートが出来た事により1泊〜日帰り可能な山となった。 しかしこのコースも終始樹林に囲まれた急登が続き、山小屋はない、主稜線に水はない、踏み跡は薄い、コースは長い、という事で体力、 技術力、気力を充実させた人だけが歩ける山域である。『新版山梨百名山』では、いずれからのアプローチもエキスパート向けの山として紹介されている。

・ルート後半の倒木帯は体力と時間が失われる。
・ちょっとした渡渉箇所があるが、トンネル方面から向かえば渡渉なしで登れる。
・体力・精神力こそ必要だが、技術的な難所は全くない。

※2 コースタイム:12時間30分






予てから計画していた山梨百名山の四天王と呼ばれる笹山 (黒河内岳)へ登る。
笹山は、山梨県と静岡県とにまたがる南アルプス白峰南嶺にある標高2,733mの
山で、かつては山奥深く人の立ち入る事が困難な山であったが、奈良田から
山頂を結ぶ直登ルートが出来た事により1泊〜日帰り可能となった山だ。




奈良田を出発。





この辺りは駐車スペースが沢山あるので、いつきても問題なく駐車できそう。
つり橋の直ぐ手前にも駐車スペースがあったのでそこに 車を止めた。





つり橋を渡る。(・∀・)ノ





つり橋を渡ったら左折し一旦南側に向かって歩く。





渡渉ポイント。川が分岐して広がり、浅くなっている箇所を渡ったが
靴を脱がなくてもいけるだろうという目測が外れ水没した。

ここから暫く湿った足で歩く事になる。(´Д`)




尚、少し遠回りしてトンネル側から来れば
渡渉なしで登山口へ向かえる事が復路で判った。





登山口へ到着。

ここから山頂まで標高差(累積で)約2000メートルをひたすら登る事になる。
かなりの傾斜で、終始薄暗い樹林帯が続くので精神力も必要とされる。





しかも現在7月中旬、気温が高く汗が大量に噴出。
水が瞬くまに無くなっていく。(´Д`;)

が良い点としては、高い樹木に囲まれ下まで光が届かないので
藪は殆どなく、また踏み跡が薄い=地面は柔らかいので
足への負担は少ないかもしれない。





水場だ。水場の位置まで活字で判り易く説明してある。
しかし水場まで20分の表記が35分に修正されている(結構遠いな)

既に水を1L以上消費しているが、今回水4.5L(ビール1L)他積んで
いるので多分大丈夫だろう。と水場へは寄らず先へ進んだ。





ここまで急斜面がひたすら続き、腰を掛ける場所・休む場所が見つから
なかったが、漸く平らで腰掛出来る場所を見つけた。
(期間限定の倒木だが。。)

展望はないが贅沢はいえない。ここで昼食を頂いた。





水場より上はテントを1〜2張幕営できる 場所が数か所ある。





標高2000メートルを超えた辺りから視界が開け始めるが、
この日はガスで眺望はあまり望めなかった。
(眺望がないと、あるより疲労が溜まる)





これまで樹林帯が続き、特徴的な景色や目印となるものがなかったが、
標高2250メートル付近で漸く「ガレ場上」と地図に書かれた場所へ出た。









ガレ場上から100メートル程高度を上げた場所にテント場がある。
ここは数張テントを張れそう。一人用のテントが見えた。ソロのようだった。

「このやろー」「ふざけんな殺すぞこら」…
何やらテントから奇声が聞こえる。(´Д`;)
どうやらイヤホンを付けて携帯ゲームをやっていてゲーム機に怒っている
ようだ。今日は出発が遅かった為、ここで幕営しようと考えていたが
もう少し上へ行ってみる事にした。




テント場から先は木と木の感覚が狭まり、倒木も多くなる。
屈んだり倒木を乗り越えたりと、テントを背負って歩くのには辛い道が続く。





やっぱりさっきの場所に泊まるべきだったかな。
まあいいか。

途中にテントを張れそうな場所が二ヵ所あったが、
ここまで来たら稜線に張ろうと先へ進んだ。

標高2600メートルを超えた辺りから森林限界に近づき
視界が開け始めた。よしもう少しだ頑張ろう。 ( ・ω・´) ノ





時刻は17:15。よっしゃ! 笹山南峰に登頂じゃ。( ・`∀・´)ノ
疲れたぜ〜、早くビールが飲みたい。さてどこへテントを張ろう。





南峰と北峰の間にハイマツに三方を囲まれたよい場所をみつけ幕営した。

ちなみに期待していたサンセットはガスが多く拝めなかった。





ディナーは凍らせて持ってきたカレーじゃ。ビールも氷で冷やされギンギン。
山でカレーにビールは最高じゃい。(≧∀≦)/





明日はご来光を拝めるかな。夕飯後にテントで横になると、
気を失うかのように就寝となった。













翌朝4:30 笹山北峰。

日の出の9分前、周囲の山々は厚い雲に覆われている。(´Д`|||)





白峰三山聳える北方も雲に覆われている。
昨日は見れなかった手前、白河内岳は今のところ顔を出している。

南アルプス聳える北方、西方、南方は厚い雲で覆われている・・





が、高い山のない東方は視界を遮るようなガスは発生していなく
朝焼けの空を拝む事が出来た。日の出は諦めていたが、これだけでも感動。









日の出の時刻を過ぎた。
太陽は微妙に雲の奥に隠れてしまっているが、綺麗な空だ (´▽`)




白河内岳にも行こうと思っていたが、間もなく辺り一面ガスに覆われて
しまったため、テントに戻って撤収する事にした。







復路





富士山









雲は大分引いてきた。








「きのこの山」

みたいなキノコ





麓に降りた。





再び渡渉。
川の水が気持ち良い。今度は靴を脱いで水浴び。





下山。

難しいと言われた山だが、難所はなく体力的に大変なだけであった。

そういえば笹山というわりに、道中に笹は全くなかったな。





富士川を渡る頃には周囲は晴れ渡っていました。
(「下山後に晴れる」山あるある)








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