北アルプス 赤牛岳   日本二百名山



 日程 : 2023年9月16日〜9月18日

 天候 :  ☀、時々☁    気温 : 18℃〜24℃

■コース1日目

 (7:00 扇沢 →)7:31黒部ダム駅 → 黒部湖 → ロッジくろよん → 渡船場 → 平の小屋(待機・昼食) → 11:50 渡船場(待機)12:10 → 12:20平ノ渡場 → 14:16 奥黒部ヒュッテ(宿泊(14:36 GPS終了))

■コース2日目

 5:00 奥黒部ヒュッテ → 4/8(朝食) → 赤牛岳(昼食) → 4/8 →  奥黒部ヒュッテ (宿泊)

■コース3日目

 奥黒部ヒュッテ → 平ノ渡場(待機) → 渡船場 → ロッジくろよん → 黒部湖 → 黒部ダム駅( → 扇沢)



 難易度  : 上級 【体力:5 技術:3】
 お薦め度 : ★★★



 参考までに→ツチフォト基準では上記難易度(3日間通しの難易度)。

黒部湖から奥黒部ヒュッテまでの道のりは一見すると高低差がなく楽に歩けそうに見えるが、黒部湖や渓谷沿いの登山道はアップダウンが激しく梯子の連続で体力難易度は低くない。



赤牛岳は、山名の由来が赤茶けた山肌と、牛が寝そべっているような
穏やかな山容から来ているらしく、隣の水晶岳とは対照的になだらかで
技術難易度は低い。しかし、北アルプスの中央部・最奥に位置し、山深い
同山域の中でも最もアプローチが長く山頂までの時間を有す事で有名な山だ。

当初は高瀬ダムから取り付き、烏帽子岳、野口五郎を経由して赤牛岳へ登る
計画だったが、烏帽子岳周辺が雨予報となり、富山県側は辛うじて天気が
もちそうだったため、黒部ダムから取り付いて読売新道を使い登り、復路は
ピストンして下るルートを選択した。


(下は9/17読売新道から赤牛岳)






初日に扇沢の有料駐車場を出発。尚、この日は3連休初日になるが
市営の無料駐車場は第1〜2駐車場まで前夜に満車となり、当日の未明には
一日千円〜2千円の駐車場が辛うじて空いているだけだった。ここにも
間に合わなかった場合、麓にある駐車場からシャトルバスで上がる事になる。
登山ブームとOvertourism恐るべし。そして駐車料金はかなり高額になるが
支払いは現金でしかも千円札のみ対応という現金大国の長野県も情けない。






扇沢駅で電気バスに乗り換えて黒部ダムへ向かう。
前回来た時はトロリーバスだったが、廃止され電気バスに変わっていた。






バス乗り場は多くの登山者で行列が出来ていたが、なんとか7:00発のバス
に乗る事が出来た(満員バスに立ち乗り)。黒部ダム駅へは7:20頃到着。
この感じは移住前の通勤を思い出す。






7:30 黒部ダムを出発。






黒部ダムから水晶岳(左の雲がかかっている方)と赤牛岳を見る事が出来た。






黒部ダムの放水も見られた。毎秒10t以上の水が放水されているらしい。
霧状に大量に流れる様は圧巻。






登山者の99%くらいはケーブルカー黒部湖駅へ向かっていったが、
(多くの方は室堂へ向かうのだろう)






我々は誰もいない平ノ小屋方面へ。混雑とはここでお別れ♪






先ほどまでの賑わいが嘘のような静けさの中、ロッジくろよんまでの
舗装された遊歩道を進んだ♪。






途中に売店や遊覧船乗り場(休業中)があり、それを通り過ぎると
立派な「かんぱ谷橋」がある。






橋を渡り、振り返ったところ。あそこに止まっている遊覧船に乗って平ノ渡場
まで行ければ楽だろうな。しかし、残念ながらそのような便はない。




橋から先は樹林に囲まれた道を歩いた。



樹林の隙間から黒部湖を左手にチラチラ眺めながら歩くとキャンプ場があり
その直ぐ先にロッジくろよんがある。営業はしている様だが人の気配は
全くなかった。自動販売機のスーパードライ500mlは600円。




ロッジくろよんから先は登山道になる。「ここから奥黒部ヒュッテまで
歩くのは大変で7時間かかる」という概要の看板があった、汗。



直ぐに大きな河原に出て、渋みのある丸太の橋を渡って行く。






最初に地図を見た当初は、奥黒部ヒュッテまで行くのは楽勝だろうと思ったが
湖や渓谷沿いのこのルートは他で経験した以上にグネグネでアップダウン
があり大変。

標高はほぼ横這いだが、兎に角、登っては下ってを繰り返した。




そして、この日は9月中旬とは思えない暑さ。

しかしながら、所々に沢があるのは助かる。



趣のある橋や梯子を次々と通過していく。






ここの丸太の間隔はこんな感じ。意外と歩き易い。






いや、しかし、

もう少し高低差なく登山道を作れなかったのか、、と思った事10回以上。


標高を上げるとまたその分下るので、この登りはげんなりする。






また、直線的に進めればよいが、地形に沿って登山道がうねっているので
距離が長く、地図を見てもなかなか先に進んでくれない。










暫く無心で歩くと、このトラバースが現れ、もう少し進むと、






渡船場へ辿り着いた。一つ山を登頂した気分。

しかし、ここも結構下るし、かなり急。
(帰りはまたここを登ってくるんだよな)






出航まで時間があるので、渡船場から3分程離れた所にある平ノ小屋で待機
した。綺麗な小屋だったが、立地的に泊まる登山者は少なそう。






出航時間の10分前に渡船場へ戻ったが、先に12名並んでおり一巡目は定員
オーバーだったため二巡目を待つことになった。(少し古い資料では定員
12名との事だったが、往路は10名、復路は何故か9名までとの事だった。
もしかして北海道知床の事故を受けて定員が変わったのかな?)






でも待っている間の、この長閑な景色も良いな。






特に針ノ木岳方面の景色が良い。






10分程で戻ってきてくれた。






無事出航。山に来て船に乗れるのはスパイスが効いて最高。






この先が平ノ渡場。






対岸へ到着。ここの登り降りも大変そう。





登山道へ出た。

平ノ渡場から先は右手に黒部川を見ながら歩くが、






この先の道のりは先ほど以上にアップダウンが激しかった。






この日は登っては下っての繰り返しだ。







奥黒部渓谷は菌類や苔が多かったが、後で(9/18の日記辺りに)まとめて上げよう。


この気持ち良い沢を渡ると漸く東沢出合キャンプ地があり、






その先に奥黒部ヒュッテがある。本日の宿泊地へ到着!

マスターと若い女性の二人で運営されていたが、二人とも気さくで
感じの良い方だった。

今回このルートを山小屋泊で選んだ最大の理由だが、それは奥黒部ヒュッテで






風呂に入れる事だ。ボディーソープとシャンプーまで完備。
(テント利用者は混雑時は入れないので注意。この日は夜8時頃にテントの
方にも解放されていた。)




そして乾燥室や電源コンセントはあるし、トイレは水洗、連泊者はなんと
洗濯機が使え、その日に着た登山着を洗濯する事も出来る。こんなに
リフレッシュ出来る山小屋は他で聞いたことがない。

そして食事も周辺の山小屋と比較するとかなり良く、夕食は初日が具沢山
カレーで、二日目は連泊者だけ別メニューの唐揚げ・おでんなど。酒が進んだ。
缶ビールのアサヒスーパードライは沢の水で冷やされ、500mlが700円、
350mlが500円で、食堂で注文すると持ってきてくれた。






奥黒部ヒュッテには個室はないが、我々夫婦は3人部屋を二人に割り当てて
頂いた。(混雑状況によるとは思われるが、連泊者は色々と優遇される模様)

奥黒部ヒュッテの山小屋泊はかなりお薦めだ。

この日の疲れは完全に癒され、翌日の赤牛岳へ臨む事ができた。


→9/17 翌日の赤牛岳へ








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